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都市の防災とは?を考える
2011年に起こった東日本大震災。
私は下北沢にいました。
地面はグラグラ揺れ、壁の商品は全て落ち、道路には立っていられなく四つん這いになっている人で溢れかえっていました。
落ち着くためにマクドナルドにコーヒーを買いに行ったらコーヒーマシン以外は使えない状況でした。
そのコーヒーを飲みながらやっと繋がったスマホで知った光景は未だに覚えています。
その翌年、男児が生まれ、もうすぐ10年になろうとしています。
子育てが落ち着いたわけではないものの、自分のことはなんとなくできるようになり、次のステップをぼんやり考えていた時に妻の「防災の準備をしたい」という一言から、20歳のころになんとなくやっていたキャンプを思い出しました。
キャンプを検索したり、本屋さんで見ていると、「冬キャンプ」「ソロキャンプ」など聞き慣れない世界がありました。
「夏のレジャー」であり「友人との楽しみ」という認識だった私にとってはとても興味深いものがありました。
「ゆるキャン△」なんてアニメもあったのですね。
価格:8,008円 |
機能的、コンパクト、頑丈さ、と言ったキーワードが並ぶその世界は、「豪華で高い」「大きくて嵩張る」「すぐに壊れる」というキャンプ道具しか知らない私には新鮮に映りました。
意外と語られていない都市ならではの防災
防災と言っても沖縄、東京、北海道で違うと思いますし、四季でも違うように、私の出身である田舎と都市でも防災は違うと思うのです。
沖縄には沖縄の、北海道には北海道の防災があるはずです。
例えば雪が降る北海道には雪かき道具が必要ですが、沖縄にはあまり必要ないように思います。
ということは都市には都市の防災方法があるはずなのです。
都市の防災とは?
防災グッズは必要なのは大前提
それは勿論必要なのですが、1日の多くを外出している、働いている、徒歩のみで移動するという条件を付けたらどうでしょうか?
災害に会うのは必ず自宅とは限らないし、そもそも車はありません。
確率で言えば、都市災害においては、徒歩で外出しているタイミングに多いのではないでしょうか?
常に車で移動する私の故郷なら車に積めば良いのだけれど
私の故郷は車なしでは生活できません。
車に水やキャンプグッズを積んでおけば、災害にあった時、大体100m以内に防災グッズを利用できます。
低層の建物が多く、大型ショッピングセンターが多いので駐車場も広く、車も停められればシェルターのようなショッピングセンターに逃げ込むのもアリですし、非常事態ともなれば駐車場で煮炊きしても許されるかもしれません。
家の庭でも煮炊きできるかもしれません。
ですが、都市部は高層ビルが立ち並び、道が狭く、その割に車が多く、公共機関が多い。
そこに集まる圧倒的な人と多様性。
あっという間にノッキングしてしまうでしょう。
都市にアジャストした防災が必要
圧倒的に人やモノが多く、狭いということは、物資が尽きるのが早いということです。
一度災害だと思うとあっという間にトイレットペーパーがなくなります。
人が重なって生活しているのだから当然です。
狭い都市では余剰在庫なんて持てないので、広く、在庫が持て、人が少ない私の田舎などはちょっと走れば物資は手に入ります。
都市は徒歩で行けても沢山のものが持てないので、調達するのが難しい。
持てないから一往復している間になくなってしまうこともあります。
災害が起こったら圧倒的な人が被災する都市の災害についてあまり紹介されていない
起こったら一発で大災害
人が多く、狭く、普段は公共機関を利用し、ストップしたら徒歩で移動するという視点に立っているものが少ないように感じているのです。
災害が起こったら被災される人が一番多い可能性があるのにも関わらず都市の災害なのに。
都市が災害にあった時、不足するのは水と場所だろうと思います。
上下に重なって生きている人が平面に並んだらどうなるかということです。
水の確保が困難な時にレトルトパックを温める水は用意できないかもしれない
肩を寄せ合う場所で煮炊きはできません。
都市ガスや電気、水道など、大半が地面に埋められてる都市。
狭い道路です、瓦礫をどかしながらの復旧も困難になるでしょう。
ガス爆発が起こりそうな場所で火おこしできない状況だってありうる。
広い場所に逃げよう、移動しようと思っても、人が多く、公共機関がストップすればそれができないかもしれないのです。
一度起これば圧倒的に被災者が出るのが都市の災害だと思うのです。
息子のためにも防災経由でキャンプを楽しんでみよう
キャンプをやってみたい息子、キャンプには全く興味はないが防災には関心がある妻、数十年前のキャンプしか知らない私、そして今しか相手にされない息子の思い出作りを防災から眺めて考えてみようという夫婦。
私のように田舎ではなく、アスファルトが当たり前の環境で生まれた息子。
キャンプは自然に触れるという意味でも良い経験ができると思います。
ちょろちょろ動き回り、どちらかというと不器用な息子。
キャンプが全く興味がないけど防災が関心がある妻とは、息子に経験をさせたいという私との共通点があります。
説明書を読まなくても使えるシンプルなグッズ中心のセレクトに心がけています。
そして、とにかく寒がりの妻に温かいものをセレクトすることになるでしょう。
備えて怯えて過ごすのではなく、日々の楽しみは忘れたくありません。
備えると言ってもいつ起こるかわからないのが災害です。
備えて怯えて過ごすのではなく、日々の楽しみは忘れたくありません。
経験を通じて学んでいきたいと思います。
多種多様の考えを尊重しつつ、1人1人が都市の災害について考える機会になれば幸いです
個人や家族、会社など環境は異なります。
だからこれが正しいというのはないと思います。
1000人いたら1000人の考え方があるはずです。
私も100%正しいとは思っていませんし、考えも変わるでしょう。
大切なのは自身がその時のベストだと思う形で備えることです。
都市生活者の防災について考えるきっかけ作りができれば幸いです。
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