キャンプをしていれば防災に役立つという意見に「ちょっと待ったぁー!」と思う理由(東京編)



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キャンプをしていれば防災に役立つという意見に「ちょっと待ったぁー!」

こんな考えもあるということでお読みください。

私は記事をカフェで書きます。
災害はポッと起こるのではなく、日常と繋がっていると思っているから、人々の生活圏で書いた方が良いと考えているからです。

先日、「テレビを見ていたらキャンプが防災に役立つって話してたよ」「キャンプってお洒落だよねー私もやりたいなー」という声が聞こえてきました。

我が家は子供の教育方針でテレビを捨てたのでテレビで何をやっているのかを知りません。
見てもいないので何にも言えないのですが、もしキャンプが防災に役立つという額面通りの話があったのなら、その意見に、

「待ったぁー!」

と言いたい。

理由は「それ」すらないのが災害だから

災害になればこの素晴らしい環境もなくなってしまいます

キャンプをされる殆どの人がキャンプ場やバーベキュー場を利用されると思います。
キャンプ場には、

  • 水道または井戸水
  • トイレ
  • 炊事場
  • ゴミ捨て場
  • 灰捨て場
  • シャワーや温泉
  • 電源
  • 自販機
  • 売店

などが場所によって様々ですが設置されています。

災害時には「それ」がありません。
または使えません。

水がなくなる、トイレが使えなくなる、電源がなくなる、火を処理する場所がない、シャワーはない、自販機は電源が切れてて入っているのに使えない、売店は崩れているかもしれない・・・という世界です。
お金があってもどうしようも世界が災害なのでしょう。

キャンプから防災(災害)は見えない

30年ぶりに発掘されたランタンも光量は十分なのに防災的にはサブランタンになります。

数十年ぶりにキャンプを細々と初めました。
理由は防災に役立つと思ったからですし、キャンプが再開できるという個人的な理由でもありました。

やってすぐに気づきました「キャンプから防災は見えない」。
防災は防災から見ないと気づかないなと感じました。

少々の不便を楽しむのがキャンプだと思いますが、少々の不便すらない世界が災害です。

  • 水はどうやって作りますか?
  • 簡易トイレをどこで使いますか?
    屋根壁がない、隣に人がいる東京で
  • 天井が落ちてポータブルバッテリーが押し潰れていても電気使いますか?
  • 瓦礫でテント張れない場合はどうしますか?
  • ナイフがない中で木を削れますか?
  • 出先でヘルメットがない中どうやって逃げますか?
  • 次々に起こる災害の変化で常に移動を強いられていたら荷物は?

元も子もない話です。
こんなこと考えたら、防災なんて意味がないと思う人もいるでしょう。

備えておいた方が良いのは間違いありません。
むしろ備えなきゃダメだと思っています。
ですが、キャンプ防具を揃えたから防災グッズを用意したとはならないということです。

東京は1日の大半を仕事や買い物や学校で出かけている便利な土地だから住んでいる

東京は便利。
何かがある。
それ以上でもそれ以下でもありません。

便利だから出かける。
何かあるから出かけるので、出かける理由がないのなら東京に住みません。
もし、自宅で仕事ができるなら、PC1つで何処でも仕事ができるなら、東京には住まないなあと思います。

そんな利便性に特化したのが東京だから災害には弱い。
災害が起こって避難しても避難先がまた災害に襲われる可能性は高いです。

故郷なら車生活なので、車に防災グッズを積んで生活をします。
災害が起こった時に、恐らく100m〜500mに車はあるでしょう。
トランクカーゴに防災グッズを組んで災害に備えれば良いです。

家が倒壊しても庭があった理、隣の空き地をお借りするかもしれません。
テントを設営して・・・というイメージができます。

しかしながら東京はそうではありません。
上下左右に壁1枚で人が住んでいます。
その人々が地面に降りたらどうでしょう。
ワンフロア1部屋2名が住んでいるとして10階建てのマンションならその場所に20人位いることになります。
400戸なんて大型マンションなら1世帯2名なら800人が住んでいると言うことです。

そこで火おこしやテント設営なんてとてもできません。
トランク1個だって転がせないかもしれません。

突き詰めればキャンプと防災は似て非なるもの

キャンプと防災は似ているようで異なるものです。

タイトルはキャンプから防災は無理という意味合いになっていますが、正確には防災からキャンプも難しい。
備えるタイプが違うからです。

例えば私がゴリ押しするSOLエマージェンシーブランケットという商品があります。

所謂サバイバルシートです。

これはアルミ蒸着したビニールシート(風呂敷?)なのですが、放出させる自分の体温を反射させて体温を維持するというものです。
これをシュラフ、ポンチョ、レインコート、ブランケットとして使います。
キャンプのインナーシュラフかシュラフカバーのように使っても良いかもしれません。
オシャレじゃないかもしれませんが、軽量キャンパーさんや、冷え性の女性、お子さんがいるキャンプには持っていくと助かります。

ペラペラなのでクッション性はありませんが、体温を維持できるのは素晴らしい。
以前キャンプに薄手で行って使いましたが温かいんですよ。
助かったーという感じがします。

サバイバルグッズなので石井スポーツのような山岳系のアウトドアショップなどで販売されているのですが、SOLが売られている売場で人と遭遇したことがありません。
間違って売場に入っちゃったという人くらいです。

数百円でアイフォンの半分の大きさ、最近は百均でも売られているらしいこんな素晴らしいグッズがあまり知られていないという事実。
もし、これを知らない、取り入れていない防災の話は聞かなくて良いと思うほどの重要グッズです。

これ1枚で生き延びれる・・・そんなグッズなのに。

東京においては、人と瓦礫の量が桁違いになると思うので、

  • 避難レベルになったら火器やテント、タープは使えないでしょう
  • 火器が使えないのならクーラーボックスもあまり意味がないでしょう
  • 人が多いことから圧倒的な水不足。
    例えば風呂の水を飲むとしたら?

サッと出しましたが、この答えを考えるだけでもキャンプと防災は違うと感じるのではないでしょうか?
ブッシュクラフトなら行けると思いましたが、その資源がない東京では厳しいということです。

色々な意見から自身の装備を導き出したい

以前の記事でも書きましたが、沖縄には沖縄の、北海道には北海道の、東京には東京の防災の形があります。
キャンプも無骨やオシャレという枠はありますが、標高や気候で装備も大まかには似てくるはずです。

意見が揃ってしまうというのは、実は恐いことです。
人が違うのだから意見が違って当然。
周りの環境や人の意見、そして自分で見たり感じたりする。
そこから自分の最適解を導き出す。

何が正しいかというよりも自分の最適解はこれと言える人間でありたいなと思っています。

これからも東京人は軽装で逃げるという主張を。
そして今回のテーマなら「キャンプから防災は見えない」と現代階の考えということで終わりにします。

キャンプは子供との学びの時間として楽しく続けていきます。
これからもキャンプ道具は飛び出しますので、また見つけたら紹介します。

東京在住者にオススメの防災セット15選(2022年3月現在)

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ABOUTこの記事をかいた人

「災害に備えたい!」 そんな妻の一言からスタートした防災計画。 仕事の都合でたまたま東京23区に住むことになった私が東京都23区に合う防災グッズを探していきます。 便利も不便も楽しめる小学生と、キャンプは嫌いだが防災には関心がある妻、そして数十年前にやっていた(だけ)キャンプ熱が再発したほぼ素人の私。 2人のために確実・簡単に使えるグッズを集め、防災訓練と称してキャンプに行き、それなりに楽しんでくれてます。 防災訓練と言えども楽しむのは大切だと考えています。 キャンプから見た防災という記事やはありますが、「東京23区の防災スタイル」「東京23区在住者から見た防災」というテーマの記事が少ないと思い、人柱になって綴っていきます。 ロマンよりも簡単確実を取り、ブランドにこだわりません。 また防災しか使えないグッズではなく、キャンプやお花見などのレジャーでも使えるものを探すことで、日常的に防災グッズに触れる機会を提案します。 このサイトを見て「自分ならこうする!」と防災について考えるきっかけ作りを目指しています。