「備えない」を取り入れてみる



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定期的に疑ってみるのはとても大切

近く必ず来る地震に向けて備えなさい

防災対策は必要です。それは「何処×誰」で決めないといけません。その為に自身の災害予測観が必要です

これは正しいと思います。
が、そろそろ、

  • 何処で、何処の
  • 誰が、どんな人に
  • どう組み合わせるか

備えていくのかを考えなくてはいけません。

このサイトでは都心災害から自宅に戻るまでを中心に考えています

  • 雪が降る北海道と全く降らない沖縄
  • 縦に人が住んでいる東京と横に住んでいるエリア
  • 洪水でボートが必要なエリアと山エリア
  • 単身者と家族、3世代家族
  • 簡易トイレを何処で使うのか、家が倒壊したら青空の下で使用?

パッと思いつくだけでも備え方が全く違うと思うのです。
そしてこれらの要素を組み合わせたら膨大になってきます。

結果的に「予測×行動」ができた人が助かる

予測できても防げないことはありますが、予測なしで防ぐのはもっと厳しい

予測してもその通りにはなりませんが、行動だけでもダメなんですよね。
予測していれば現場判断が早くなります。

早いだけで逃げ遅れを防ぐことができるかもしれないのです。
その判断はご自身にあるということです。

一番興味がないであろう人や価値観が異なる人に話を聞くということをします

関心がない人ほど面白いのが「聞く」ということ。そもそも完全一致する人間なんて存在しないのだから、意見が合わないことを楽しめば良いのです。

ネット社会になって一番発達したのは「共感」だと思っています。
そして「他人の考えを受け入れる姿勢」を失いつつある時代になったと感じています。

そんな時代だから「何故?」と問います。

何が好きかは関係なく「何故」それが好きなのか。
例えば音楽が好き!
ジャニーズ、クラッシック、ロックなど好みかはそれほど興味はありません。
ただ、何故それが好きかは聞いてみたい。
人の性質や思考が見え、興味深いなあと思うのです。

防災について聞く

この防災サイトを立ち上げてから防災について全く興味がない人やないであろう人に聞いた話。
なんとなくフワッとした話から防災の話になり、どう備えてますか?それは何故?と流れで聞きます。
防災の話には誘導せず世間話の延長で聞く感じです。
すると、

  • 「家が倒壊したらテレビとポータブルバッテリーを持って逃げるなんて嫌だし無駄。電話なんて使えないだろうし、そんな状況でご飯炊くわけないじゃない。」
  • 「災害になったらトイレなんて足りないのよ。だからその辺でやるしかないわよ。」
  • 「家が倒れたら何も無くなるんだから、瓦礫の下から取り出せないわよ」
  • 「何を持って行こう?大切にしている漫画って持っていけるかな」
  • 「仕事中に起こったら防災グッズを用意しても使えないじゃない」
  • 「どうせ捨て逃げるんだから物なんてない方がいい。手ぶらが一番。」

などなど。
この意見は都心で働く人の声です。

左は大揺れでエレベーター停止で逃げられない、エレベーターで閉じ込められる。真ん中はお隣のビルが倒壊したため避難。右は倒壊&避難で道端に広がる人。座ることもできない程に人が溢れるかもしれない状況に加え、これがオフィスだとしたら・・・備えるってなんでしょう。一番の防災グッズは履き慣れたスニーカーかもしれません。

備える、備えない、防災について考えている、考えていないに関わらず、理由を聞くと意外と確信めいていると感じるのです。
壁の1m隣にはお隣さんの壁がある東京。
庭なんてありませんし、横に狭い分上に積み上げる構造の家屋です。
これが倒壊したら下敷きの中から荷物を取り出すなんて出来ませんし、テントを張ることもできないでしょう。

「逃げるので精一杯」という彼らの意見が見えてきます。
備えかたという微妙な違いよりも相反する考えの方が圧倒的に参考になります。

防災というと盲信的に「備えよう!」と考えがちですが、その考えを疑ってみる。
そして疑った世界をフィードバックしてみると新しい世界が見えてくる可能性があります。

「備えない」を取り入れてみる

モノを揃えることに対しての諦め

都内で話を聞くと備えるよりも逃げるという意識を感じます。ならば逃げるグッズを提案した方が話を聞いてくれるのではないかと思うわけです。

先ほどの意見をまとめてみると、

  • 倒壊したら全部下敷きになる、そうなったら使えない
  • 瓦礫で埋まるのだから備えたものが使えない
  • 人が多すぎてあっという間に飽和状態になる

「逃げるので精一杯」

確かにそうですね。
ならば「備えない」を取り入れてみましょう。
パッと思いつくのは、

  1. 整理整頓
  2. 運用ルールの設定&見直し

と言う感じ。
この辺りで考えてみます。

①整理整頓

整理するとは捨てること、整頓は整えること。整理を片付けると考えがちですが、捨てることからはじまります。

  • 備える=増える
  • 備えない=減らす

と仮定して整理整頓を考えます。

整理整頓とは、

  • 整理=捨てる
  • 整頓=片付け整える

と言うことなので、まずは捨てていきましょう。
妻が引っ越し時に言った「人は6割のゴミと暮らしている」名言があるのですが結構核心に近いと考えています。
10年前にハマっていて飽きてしまった、そんな残骸が結構あるはずなのです。

何故、捨てるのかというと、

  • 逃げ道確保
    道が広ければ逃げやすい。
  • しがらみによる逃げ遅れ
    「あれを持っていかなきゃ」と思っている間に逃げ遅れます。
  • 整頓できないから
    捨てないと整えられない。
  • 優先順位の確認
    大切なものは捨ててはいけませんが、災害時に持って逃げられるのは1つだけ。
    その1つがなにかを見極めるため。

それではどうやって捨てるのかというと、

  • 「いつか使うかもしれないから」と判断したモノを捨てる
    レジ袋は全部捨てエコバッグ化
  • 1ヶ月見返さなかった名刺を捨てる
  • 3ヶ月使わなかった(触らなかった)モノを捨てる
  • CDや書籍・書類をデジタルデータ化できるならデジタルデータ化するか、リサイクルショップに持っていって現金化する
  • 着ない洋服屋古い洋服を整理、リサイクルショプに持っていく
  • 廊下と階段に置きっぱなしのモノは実は不用物なので捨てる

ミニマリストやダンシャリアンを参考にする

ミニマリストになりなさいとは言いませんが、ミニマリストを参考にした方が良い時代だと感じます。

  • ミニマリスト=所有物を最小化しようとする動き
  • ダンシャリアン=所有物を最適化すようとする動き

一読してみると良いと思います。
モノが多い人は参考になるはずです。

例えば私は毎日ほぼ仕事なので、同じシャツ、パンツ(ズボン)にしてしまいました。
制服化みたいな感じですね。
選ぶのが面倒だと言うのもありますが、おろしたてのシャツを仕事でダメしてしまうこともあるので、高価な服よりもフレッシュな服を優先しました。
その生活が便利で楽だったので靴下も同じ靴下に統一しました。
穴が空いたらそれだけ捨て、他の靴下と合わせられるので便利になりました。
この方法だとボロボロの格好は回避しながらその日の服を選ばなくて良いので便利ですし、朝の考え事が1つ減るので他のことに頭を使えるので考えごとが多い人にオススメです。

これがミニマリストの発想の1つだと知った時はなるほど!と思いました。

整頓:配置を変える

大切なものを玄関近くに、よく使うものをゴールデンゾーンに入れ替えるのがコツです。

  • 玄関(逃げる場所)に大切なもの一番遠いところに優先順位が低いものを置く。
    これが出来ないと逃げ遅れます。
  • 重いものを下に軽いものを上に置く
    落下ダメージの軽減
  • ゴールデンゾーンを利用する
    店では床から75cm〜135cmをゴールデンゾーンと言い、推し商品を置きます。
    75cm以下はストックやカップヌードルのような定番で安定の人気商品を置きます。
    135cm以上はディスプレイ。
    と言うお店のルールを使い、いつも使うものをゴールデンゾーンに入れ、それ以外を上下に入れると言う方法を取ります。
    備えている人はこれを利用して、玄関付近のゴールデンゾーン以外の棚に防災グッズを寄せて置くと良いでしょう。
  • 玄関にはモノを置かない
    置いているのは多分不用物。
    そう考えるようにしましょう。
    出口にモノがあるのは逃げ遅れます。

②運用ルールの設定&見直し

ルールを変えやすいのはマイルールが一番。他人を変えようとせずまずは自分から。

運用ルールは、

  • 自分
  • 他人
  • 会社

など多くのルールがあります。
他人のルールは変えられないので、まずは自分のルールを変えていきましょう。
自分が変わらなければ相手は変わりません。

優先順位を決める

  • 必ず全てのものに優先順位を付けましょう
  • 優先順位が付けられないなら多すぎるので捨てましょう
  • 同順位もNGです。

設置する

  • 会社のロッカーがある人はスニーカーやトレッキングシューズなどを置いておく。
    備えないとはいえ、逃げる際に履き替えると便利です。

逃げる場所・避難所をチェックしておく

  • 家から避難する場所をチェックして共有する
  • 会社から避難する場所をチェックして共有する
  • キャンプや宿泊先から避難する場所をチェックして共有する
  • 海や川沿いの場合は避難する方角を調べておく

移動中は難しいと思いますが滞在先では避難先をチェックしておくのが鉄則です。

家族の連絡方法を決めておく

  • NTTの「171」を利用する
    災害用伝言ダイヤルなどの確認しておく
  • LINEなどを繋いでおく
    友人とは繋がっていても家族と繋がっていない場合があるLINE。
    繋いでおきましょう!
  • ガムテープでマーキング
    電話が普通になったらアナログで対処するしかありません。
    ガムテープに油性ペンで書けばマーキングになります。
    家に避難先を書いて貼っておくと状況がわかって良いと思います。

東京に住んでいると「備えるとはなんだ?」と自問自答することが多い

災害について備える。
私も備えた方がいいと思っていますし、だからこそこのサイトを運営しています。

なのですが、

東京に住んでいると備えるということはなんだ?と考えることがあります

前出の画像ですがもう一度。東京において備えるというのは「いつでも何処でも携帯できる」か「片手で持ち歩ける装備」というミニマムな装備なのだと考えています。

高層マンション、ビルが並ぶ東京。
例えると問題が出そうなので、都庁にしましょう。
ここでは3000人〜5000人が働いている。

今は1人1人の距離感も守られていますが大地震で傾いたらどうでしょう。
30階オーバーのビルが倒壊したら各フロアで働く人が全員外に出てくる。
床壁天井の瓦礫が崩れたら?

最新の耐震構造だから倒れないとします。
揺れ、停電、衝撃によりエレベーターに閉じ込められる。

48時間停電復旧が遅れたら?
エアコン停止、水もない状況、満員による圧迫、体調だけでなく精神的にもダメージ。
揺れによる酔い。

壁の破損や倒壊で非常階段の扉が塞がれ降りられない。

これって高層マンションも同じだと思います。

今いる環境を意識

大きな川沿いのエリアに必要な備えは?と想像してみるのが大切です。東京は便利だけど安全な場所はないと考えることでポジティブな考えが生まれます。

  • 北海道なら必要だと思う雪かき道具ですが、沖縄では要らないでしょう。
  • 私の川沿いに住んでいた友人が「洪水が起こるからボートは必需品」と言っていましたが、高台では不要でしょう。
  • 高層ビルから脱出、庭もなく家屋が倒壊したら足の踏み場も無くなるであろう東京では、しがらみと荷物は不要でしょう
  • 避難場所、開けた場所、高台を探しておくことは方向感覚が狂いやすい東京ではとても必要なことです。

備えないという声に耳を貸せるか

備えないという防災方法もあるのではないか

意見を取り入れて咀嚼する、気軽に話し合うというのが大切です。

今回備えないということを考えてみましたが、備えないという選択も全く検討違いという感じはありませんでした。
厳密には備えないのではなくミニマム装備ですね。

備えない、わからないと言う人にも理由があります。
その理由は案外、備えなさいという人の理由と同じだったりするものです。

何かしらちょっとの差が備えないということに繋がっているのです。
その多くは、「関心」と「面倒臭い」と「コスト」なのだと思います。

備えなさい!というのは相手に変わりなさいと言ってることに近いわけです。
正しい正しくない関わらず抵抗されるだけ。
自分が変われば相手は変わります。

相手の声に耳を貸せ、自分を改められる人が人が相手を変えるのでしょう。

マックスペディションMini Pocket Organizerで防災EDCを作ってみたらバランスが良くなりました!

逃げる時には自宅にマーキング

ガムテープと濡れても書けるマジックがあれば避難する際に自宅にマーキングしておくと良いと思います。
防犯的に気になるなら暗号を決めておくのも良いですね。
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ABOUTこの記事をかいた人

「災害に備えたい!」 そんな妻の一言からスタートした防災計画。 仕事の都合でたまたま東京23区に住むことになった私が東京都23区に合う防災グッズを探していきます。 便利も不便も楽しめる小学生と、キャンプは嫌いだが防災には関心がある妻、そして数十年前にやっていた(だけ)キャンプ熱が再発したほぼ素人の私。 2人のために確実・簡単に使えるグッズを集め、防災訓練と称してキャンプに行き、それなりに楽しんでくれてます。 防災訓練と言えども楽しむのは大切だと考えています。 キャンプから見た防災という記事やはありますが、「東京23区の防災スタイル」「東京23区在住者から見た防災」というテーマの記事が少ないと思い、人柱になって綴っていきます。 ロマンよりも簡単確実を取り、ブランドにこだわりません。 また防災しか使えないグッズではなく、キャンプやお花見などのレジャーでも使えるものを探すことで、日常的に防災グッズに触れる機会を提案します。 このサイトを見て「自分ならこうする!」と防災について考えるきっかけ作りを目指しています。