ドロップダウン現象〜冬のガス製品にご注意を〜



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寒波による気温&室温低下でガスライターがつかない→ドロップダウン

4℃の室内で付かないライター

10年に1度の寒波到来。
せっかくなので丸一日部屋のエアコンを「オフ」にしてみました。

日中は仕事なので出掛けているのでオフ、夜に自宅に戻ってもオフのまま。
そのまま就寝したら朝には室温が4℃。
いつもの様にハクキンカイロをに燃料を入れ、ライターで着火しようとしたらつきません。

数回カチカチと操作したらやっとつきましたが、消えそうな炎。
しばらくつけっぱなしにしたら少し大きくなってきました。

この現象はドロップダウン現象と言って、気温低下によりガスが気化しにくくなり着火しなる現象を言います。
最近は秋冬キャンパーさんが増えて知られていますが、一般的にはまだまだ知られていないのかなと思います。

気化(沸点)の温度

缶の形は同じだけど中身は違います。安いのには理由があります。夏ならどちらでも問題ないのですが、真冬になると差が出てきます。使い分けが大切ということですね。

一般的に使われているガスと気化温度ですが、

  • LPG(プロパンガス):-42.09℃
    ご家庭で使われているガスです。
  • ブタンガス:-0.5℃
    カセットボンベ(CB缶)やアウトドア缶(OD缶)などに使われています。
  • イソブタンガス:-11.7℃
    パワー缶と呼ばれる寒冷地用のガス缶に含まれていることが多いです。

100均はブタンがメインでパワー缶になるほどLPGやイソブタンの配合が増えてきます。
ガス缶の形は同じですが、中身が違うということです。

家の中でも起こります

数回着火してやっと点きました。消えそうな炎。

同じ日にエアコンを付けてから30分後に一発着火。しっかり出ています。

体験談から言うと気温5℃を切るとライターからグズってきます。
対策してあるアウトドアモデルでも氷点下に入るとグズります。
ブタンは-5℃以上であれば着火するはずなのですが、気化熱がボンベの熱を奪うのでボンベの温度が下がってしまいます。
焼肉などで使い終わったカセットコンロからCB缶を外す時冷たいと思った経験ありませんか?
あの現象です。

ドロップダウン現象対策

  • パワー缶を用意しておく
    アウトドアブランドから出ています。
    少々の氷点下なら持ち堪えるので数本持っておくと良いと思います。
  • ガスタイター用ガスを用意しておく
    CB缶が点かない時はライターも点きません。
    そんな時はLPGが多めに入っているガスライター用のガスを使うと改善させることがあります。
  • ガス缶を手やポケットに入れて温める
    温度が上がれば動くことがありますのでお試しください。
  • マッチを用意する
    イグナイター故障はガス器具あるあるです(イグナイターとか着火時に火花を飛ばす装置です)が、ガス機器自体はあまり壊れません。
    そんな時はライターを諦めマッチという選択をしましょう

充填できるライターならガスライター用のガスを使うと改善できることがあります。

災害時は起こらないことが起こるもの

本当の細い炎

普段、何の問題もなく使えているカセットコンロが災害には使えなくなる。
ガスが出ない、停電だからエアコン付かない、換気扇が付かなくて一酸化炭素中毒になる恐れだってあるのです。

災害自体よりも所謂二次災害が恐い。
その二次災害の99%は人災。

文明が発達した結果ブラックボックスが増えました。
知らなくても使えるから知らなくていいし、知ろうとしなくなる。
そんなタイミングで災害は起こるものです。

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ABOUTこの記事をかいた人

「災害に備えたい!」 そんな妻の一言からスタートした防災計画。 仕事の都合でたまたま東京23区に住むことになった私が東京都23区に合う防災グッズを探していきます。 便利も不便も楽しめる小学生と、キャンプは嫌いだが防災には関心がある妻、そして数十年前にやっていた(だけ)キャンプ熱が再発したほぼ素人の私。 2人のために確実・簡単に使えるグッズを集め、防災訓練と称してキャンプに行き、それなりに楽しんでくれてます。 防災訓練と言えども楽しむのは大切だと考えています。 キャンプから見た防災という記事やはありますが、「東京23区の防災スタイル」「東京23区在住者から見た防災」というテーマの記事が少ないと思い、人柱になって綴っていきます。 ロマンよりも簡単確実を取り、ブランドにこだわりません。 また防災しか使えないグッズではなく、キャンプやお花見などのレジャーでも使えるものを探すことで、日常的に防災グッズに触れる機会を提案します。 このサイトを見て「自分ならこうする!」と防災について考えるきっかけ作りを目指しています。